HOME > ジャーナル

2020年秋静岡市清水区に現れたクロマダラソテツシジミ

2020106日に清水区三保の我が家の庭に見慣れないシジミチョウが要るので、よく見たらクロマダラソテツシジミで、3個体採集することができた。このチョウが清水区で見られることは静岡昆虫同好会幹事の鈴木英文さんからメールでお知らせを頂いていたが、我が家にまで現れるとは思わず、驚いたが、ソテツの木は隣に植えてあり、食草の状態を観察した。

お隣のソテツは8月に枝切をし、葉を減らしたので、9月に新芽の束が伸び始め、この周りにクロマダラソテツシジミが集まっていることが見られた。

この新芽の束に、クロマダラソテツシジミのメスが産卵している姿も観察できた。天気の良い日には56匹のクロマダラソテツシジミがこの周りにいて、我が家の庭のベンケイソウの花に吸蜜にくるものと思われた。

新芽の根元あたりにも、はい回るこのチョウが見られた。

 





 

産卵された卵から幼虫が生れ、ソテツの新芽を食べ始めたら、たくさんの幼虫の食害を受け、新芽は萎れて垂れ下がってしまった。これらの幼虫が蛹になる前にお隣では新芽が汚くなったと切られてしまい。観察が続けられなくなった。

そこでソテツが植えられている清水区のお寺を探すのに成瀬修一先生の協力を頂き、葉が黄色く、クロマダラソテツシジミの食害を受けたらしいソテツを見つけてもらった。
このソテツから多くの幼虫が見つかった。

 
 

伸びて間もない柔らかい葉には短くなった葉が多く、幼虫がたくさんいることが判った。
幼虫を拡大した写真が右の図である。

葉の根元の種のまわりは毛の生えた葉が多いが、のその中から蛹もたくさん見つかった。

成虫は標本にしてみると青い翅の綺麗なチョウだが、冬の寒さには弱く、冬を無事に越して、2021年のも姿を見せるか? 興味を持って観察している。